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腹の探り合い駆け引きカップル

 今回受けた依頼は結構時間がかかったけれど、結果は上々。
 残ったもうひとつの以来も早く片付けてロレントに戻ってアイナと飲むのも悪くない。
  そう、思っていたのに。
「なんであんたがこんなとこにいるのよ」
「いやいや、これも何かの縁だから一緒にどうだい?」
 適当に選んだ宿のテーブルに、見慣れた男がいた。
 金の髪はいつかのように下ろしており、服装もいつかと同じ白いコート。
 こちらが何か言う前にグラスに注がれる綺麗な赤。
 まあ、食事を共にするくらいは別になんとも思わないしと席に着く。
「美女と飲む至福の一杯、たまらないね」
「そうね、いっぱい飲みたいわ」
「……ひ……とには、テキリョウというものが」
「素敵な量?」
 わざととぼけてみせれば、はたからも分かるほどに青くなる顔色。
「で? どうしてこんなところにいたのかしら?」
 とくとくと相手のグラスに注ぎながらにっこり笑えば、少々こわばった笑みが返ってくる。余計なことは言わなくていいとの暗黙の脅しには気づいたらしい。
「いやね、キミがこの辺りに仕事できていると聞いて。
 ちょうど近くにいたことだし一緒に食事でもと」
「それだけ?」
「もちろんここは持たせてもらうよ?」
「あら嬉しい。一度制覇してみたかったのよね」
「念のため聞くけど、何をだい?」
 今回もまた、言葉にはせずに笑みだけを返す。相手もまた、苦笑を返してきた。
 懐かしいといえば懐かしいのか。以前から話をはぐらかすことにはとても長けていた。
 わざわざ会おうとしたからには何か目的があるのだろう。
 目的を聞き出すまでどれだけかかるのやら。
 とりあえず今は、再会を祝して澄んだ音を立ててグラスを合わせた。

「7つのカップル」お題提供元:[fisika]http://mblg.tv/fisika/