爽やかカップル
爽やかだと、互いにとても信頼しあっていて羨ましいと言われている二人。
――そう思っている人たちに、ぜひとも見せたいと思う。
あるがままの、いつもの二人を。
バキバキとある意味聞きなれた音がする。
その音をきっかけに、『理想』とまで言われている二人は口論をようやくやめた。
「また机食ってんぞーっ」
「クリームっ」
通常サイズの何十倍はある芋虫ちゃんをなんとか机から引き離そうとしてるけど、無理でしょ。今まで一度も納くんが勝ったことないし。
クリームちゃんの食欲に勝てるものはないわよね。
「ほーら美味しいキャベツはこっちよーっ」
ほら、森ちゃんがキャベツ投げ始めた。
大好きなキャベツがもらえるから、クリームちゃんは机から離れるのよね。
相変わらず、あっという間に食べちゃってるけど。
キャベツを一箱分投げて、ようやく森ちゃんはほっとしたように額の汗をぬぐう。
納君はためいきで、山本君はほっとした感じ。
ただ、ほっと落ち着いた空気が流れるのもほんの少しの間だけ。
納君が文句を言って、今度は森ちゃんもあんまり強く言い返せなくて、山本君がとりなす。この程度なら、まだ爽やかといえなくもないかもしれない。
でも、ハリセンでどついたり漫才してるとこをみると、爽やかとはいえないんじゃないかな?
森ちゃんは元々下級生の女の子にもてるみたいだから憧れられてるのかもしれないけど、実際の二人を見たらどんな反応するか、面白いかも。
遠慮なんてまったくない二人の言い合いは前から変わらなくって、でも変わったところもあって。
「ほんと、うっとおしいよねー」
「安藤?!」
「カ、カナちゃん?!」
「7つのカップル」お題提供元:[fisika]http://mblg.tv/fisika/