あとがき
はじめましての方もこんにちは、水紀です。
これを持ちまして「空の在り処」は完結となります。
駆け足で進んだので、思ったより早くまとまりました。……というか、主人公が予想以上にシスコンになったというか、わき目も振らずという感じで、他の話を絡ませることが出来なくなったというか。
まあ、妹の幸せが自分の幸せなんて言っている彼女の今後は彼次第ということで、「しんせつ」へと続いていくのですが。
これで「そらのありか」三部作は完結です。望んで舞台に上がったのが「蒼天」なら、自ら舞台を降りたのが「暁天」。最初から最後まで裏方だったのが「空」になります。
全部読んだのに結局分からないところは分からないままだったぞと思われると思いますが……それを狙ったのもあります。
セティは「知ることを望み」ましたが、空は「知ることを放棄」しました。ポーリーとノクティルーカはその中間くらい。「知りたい事はあるけれど、今はそれを許されないと分かっているから、後々調べよう」みたいな。
まあ、「空の在り処」は本気で楽屋裏みたいなものなので、さらっと読んでいただけたらな、とは思います。女性主人公の一人称でも、主役の性格が違うと甲まで難易度が違うものかと打ちのめされた作品ですね、これ。
手落ち部分、バァルやソールに関しては番外編じゃなくて短編とかで書けたらな、と今のところ思っています。
長々とお付き合い誠にありがとうございました。
またどこかでお会いする事を願って。
2010.8.16 水紀拝