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バカップル

「ダンくーん」
「ミヤミヤー」
 一秒でも離れているのは惜しいというように、駆け寄り抱き合う二人。
 いや、主に抱きしめているのは娘のほうだろう。
「いやー相変わらずだねぇ」
「本当にねー」
 呆れたように見守るのは二年生組。残る一年生トリオも似たような表情をしている。
 室江剣道部のカップル――名物といってもいいかもしれない――といえば、彼らの以外いないだろう。
「んー、でもさ」
「どしたのサヤ?」
「あたしたちはミヤミヤたちのことよーっく知ってるけどさ。
 同じ一年生ではどうなの?」
「はい?」
「ミヤミヤがダンくんと付き合ってるって……知ってるけど信じられないとか、うそだと思ってるとかないのかなーって」
 どこか目が怪しい気がするのは気のせいだろうか。
 いや、取り出したメモとペンが肯定している。小説の題材にでもしたいのだろうか?
「まあ、その、気持ちは分からないではないですけど」
 ぽつりぽつりと答えたのはユージ。
 最初、剣道部員(女子)を集める際にダンが連れてくる彼女(もちろんミヤミヤ)の姿を予想し、現れた瞬間に叫んだことは忘れていない。
「それこそミヤミヤは告白されても『彼氏がいるから』ってすっぱり振りそうだよね」
「まーね。けどもしもよ? 彼氏よりも俺のほうがお前を幸せに出来るとか言う相手が現れたら!」
 勢い込んで言うサヤだが、周囲の視線に気づくと同時に乾いた笑いをあげた。
「……ないね」
「あ、あはは」
「そうですね」
 こういった話題には弱いタマがこくこくこくと何度も頷くほどに、決定的だった。
 ダンくんの悪口なんか言われたら、ミヤミヤがおとなしくしている訳がない。
「さー帰ろうかー」
「帰ろう帰ろう」
 多少鬱陶しいこともあるが、変につつくことはないのだ。
 昔から言うではないか、馬にけられる、と。
 もっとも――あの二人に関して言うならば馬どころではないのだろうけれど。

「7つのカップル」お題提供元:[fisika]http://mblg.tv/fisika/