あとがき
はじめましての方もこんにちは、水紀です。
これを持ちまして「ソラの在り処-蒼天-」は完結となります。
長かった……ほんっきで長かったと自分でも思う作品です。
考えてみれば、「暁天」と分けての再構築はしたし、「ナビガトリア」投稿作の関係で一時休止もしてたから当然といえば当然かもしれませんが。
でも、番外編は三話ほど書きます。
主役のセティがまったく出てこない話を!
「蒼天」に関しては「月の在り処とは逆」を意識して書きました。
性別や勇者にされた/なったこと。
分からないなりに覚悟を決めるノクスと、だんだん自信が失われて弱くもろくなっていくセティ。
最後はハッピーエンドを目指していたのですが、あんまりもなご都合主義に走るのもと思い直したので、当初の予定通りああいった結末です。
実を言うと、最初から助からないメンバーは代わっていません。
青髪の星読に至っては「月」の頃から決まってました。「彼」に倒されるところまで。
『魔王』を倒す『勇者』の物語で想像するものからはかなりかけ離れたものになっちゃったなーという実感はあります。ええ。
途中からもうラティオやリゲルが目立ちすぎてどうしようかと悩んだくらい、主役のセティには悪いことをしたと思っています。
でも二人とも裏の主役だから仕方ないとも言え……げふごふ。
この作品で初めて、「同じシーンを別の視点で見た状況」を書いたのですが……楽しかったです!
セティの視点とノクスの視点では、もともとの情報量や相手に対して持っている感情が違いますからやっぱり違って見えますし、同じ出来事でも相手に寄って受け取り方はさまざまだというのが表現できていればなーと思います。
こちらで語られなかった裏話は「暁天」や「空」で語ります。語らない部分もありますが。逆に「蒼天」でしか分からない情報だってあります。
『ソール』の一件は終わりましたが、セティの冒険はきっとまだまだ続きます。
他の面々から見た『ソール』の一件はこれから再開する「暁天」「空」をお楽しみに。
長々とお付き合い誠にありがとうございました。
またどこかでお会いする事を願って。
2009.12.06 水紀拝