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正しい休暇の使い方

 急にぽっかりと空いてしまった時間。
 忙しい毎日を過ごしていると、休みにはあれをしたいこれをしたいと考えるものだけど、いざ急に休みとなると何をしていいのやらと戸惑う。
 覚えなきゃいけないことはたくさんあって、そういった勉強時間にあててもいいのだけれど――昔の自分ならそうしていただろう――でも、休暇、なのだ。
 勉強をしていたのでは、きっと心配をかけてしまう。
 休暇なのですから休んでください、と。
 だから、今日は休むことにして、じゃあ何をしようかと考える。
 王都を散歩しようか?
 しばらく歩いていないから、変わっているところもあるだろう。
 休暇と言っても、時間がたっぷりあるわけじゃない。あまり遠出はできない――残念だけど。
 そこまで考えて、自分の思考に疑問を持つ。
 なぜ残念に思ったのだろう?
 遠出をしたかったのだろうか?
 遠くに行きたかった――ルーアンだろうか?
 久しぶりにジルや、テレサ先生に会いたくなった?
 自身に問いかけてみるが、違う。
 ジルたちに会いたくないわけではないが、残念に思ったのは違うこと。
 それでも、遠く外れてはいないように思える。
 友達に、会いたかった?
 ――ならば。
 帰ってきたと、聞いたからだろうか?
 気づいてしまえば簡単なこと。
 もう一度時計を見る。一番早い定期船の時間を思い出しながら、てきぱきと着替える。
 ルーアンは無理でもあちらは近い。
 二人は帰ってきて、しばらくはロレントにいると聞いた。あの少女と一緒に。
 なら久しぶりとおめでとうを言いに行こう。
 驚くだろうけれど、きっと喜んでくれるから。

正確には碧くらいの時間軸の姫様。
マンガ版空の軌跡の姫様可愛い。碧の軌跡の姫様も可愛い。

お題提供元:[もの書きさんに80フレーズ] http://platinum.my-sv.net/