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  3. どうしてここにいるのだろう

偶然という名の必然

 最初に気づいたのは戦いの調べ。
 剣と剣とがぶつかる音。魔法の爆音。
 何者かが争っていたのは明白。
 その片方には心当たりもあった。
 やはりここにいる。
 だからこそそこへ向かった。

 どれだけの時を探しただろう。
 すべてはこの悲しい茶番を終わらせるため。
 狂信者に囚われた妹を開放する。
 他ならぬ、自分の手で。

 一人旅を続ける中で、時折夢想してもみた。
 かつての仲間が知ったらどうするだろうかと。
 黙っていた事を責めるだろうか。
 協力を申し出るだろうか。
 だがそれはありえないこと。
 何故なら話すつもりはないし、知られるような馬鹿もしない。
 あいつらは知らなくていいことで、知られたくは無い事だから。

 妹の姿をしたそれの行方を追って、ようやくここまでたどり着いた。
 手がかりになるだろうその戦いの気配はだんだん近づき、同時に絶望も与える。
「ラシェ?!」
 遠く聞こえた、女の悲鳴にも似た呼び声。
 その声にも名にも憶えがありすぎた。

 どうしてこんなところにいるんだ。
 止まりかける足を無理やり動かす。
 何もこんな……よりにもよって、関わらせたくないことに首を突っ込んでいる?
 一瞬見なかったことにしようかとも思ったが、状況は良くない事は分かる。
 またあの馬鹿が無茶をしたらしい。
「相変わらず迂闊な奴だよ。お前は……」
 ため息を殺して吐いたセリフ。その一言で俺に視線が集中する。
 追っていた狂信者たちと見知らぬ子ども。
 驚きを隠せない白い髪の魔導士と……地に伏せて荒い息をついている馬鹿が一人。
「一体何度死にかければ気が済む?
 そのたび俺に迷惑をかけるつもりなのか?」
 再度言って戦場に乱入する。
 こいつらの間の悪さを今言っても仕方が無い。
 ならば……悟られぬままに終わらせるまでだ。

宣言通り「赤のクルセード」舞台で語り部セキでお送りしました。
このシリーズ本当に自分が楽しいだけですね……でもいいんだいっ
後は……アッティカ、かな? 書けるかな?
読んでくださる方がいそうなら頑張って書きます。

お題提供元:[もの書きさんに80フレーズ] http://platinum.my-sv.net/